行政書士試験独学合格を助ける講座

行政事件訴訟法 第67回


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    ★ 過去問の詳細な解説《第2コース》第67回 ★

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         PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政事件訴訟法

     
  【目次】   問題・解説


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 ■ 問題 平成21年度問題16
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   行政事件訴訟法に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものは
 いくつあるか。

 
 ア  国の行政庁がした処分に関する取消訴訟の被告は、国である。

 イ 国の行政庁が行うべき処分に関する不作為の違法確認訴訟の被告
  は、当該行政庁である。

 ウ 国の行政庁が行うべき処分に関する義務付け訴訟の被告は、当該
   行政庁である。

 エ 国の行政庁が行おうとしている処分に関する差止め訴訟の被告は、
   当該行政庁である。

 オ 国又は地方公共団体に所属しない行政庁がした処分に関する取消
   訴訟の被告は、当該行政庁である。

  
 1 一つ

 2  二つ

 3 三つ

 4 四つ

 5 五つ


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 ■ 解説
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 ☆ 参照書籍

    行政法読本 芝池 義一著・行政法入門 藤田 宙靖著
  /有斐閣

 
 
  ◆ 序説

   サイト41回を参照すれば、本問は容易に正解に達するはずである。

 ☆サイト第41回はコチラです↓
 http://examination-support.livedoor.biz/archives/854713.html
 
 したがって、過去において、当講座に参加されていた方は、該当箇所
 に目を通していただいておれば、21年度のこの問題は、即座に正解
 に達したはずである。

  とはいっても、当該論点は、普通の教科書には、普通に掲載されて
 いるのだろう。

 

 ◆ 本論

   以下において、本問と関連する箇所について、過去問と対照しながら、
 要点を再説する。

 (1)平成17年度過去問・問題16

   平成16年の行政事件訴訟法改正では、行政訴訟における国民の救済
 範囲の拡大と国民にとっての利用しやすさの増進がはかられた。次の
 記述のうち、改正法でなお実現されなかったものはどれか。

 肢1
 
   従来、抗告訴訟における被告は行政庁とされていたが、改正後
 は、国家賠償法と同様に、国または公共団体を被告とすることに
 なった。

 《解答欄》
 
  これは、被告適格の問題である。改正法で実現されたものであるから、
 肢としては、正しくないことになる。
 
 平成16年に改正された行政事件訴訟法11条1項によると、
 処分または裁決をした行政庁が国または公共団体に所属する場合
 には、取消訴訟は、それぞれ、国またはその公共団体を被告として
 提起しなければならないことになっている。

   なお、この11条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟 にも適用
 されることになっていることに注意せよ!!(同法38条1項)。

   内容を明確にするため、「入門」(224頁以下)から、次の文章
 を引用する。
 
 「民事訴訟法の原則からいえば、これはあたりまえのことですが、
  じつは今回の法改正の以前においては、『処分の取消しの訴えは、
 処分をした行政庁を、裁決の取消しの訴えは、裁決をした行政庁
 を被告として提起しなければならない」とされてたのでした
 (改正前11条)。
  ・・・・・・・・
 『行政庁』は、『処分または裁決をおこなう権限を与えられている行政
 機関』のことだ、と考えておけばよいでしょう。
 
 こうして旧法のもとでは、 たとえば、課税処分の取消訴訟だったら、
『国』を相手として訴えを起こすのではなく、その課税処分をした税務
 署長 を相手としなければならない。

  運転免許取消処分の取消訴訟だったら、知事ではなくて、免許を取り消し
 た公安委員会を被告として訴えを起こさなければならない、という状態
 でした。

  これは大変まぎらわしいことですが、ここのところをまちがえると、
 それだけで訴えは門前払い(却下)になってしまったわけで、国民の
 権利救済制度という見地からは、大きな問題がありました。

  そこで、 今回の法改正では、これを改めて、民事訴訟の原則に戻す
 ことにした・・」
 
   本肢では、国家賠償法が挙がっているが、これは民事訴訟法の適用
 を受けるので、以上述べたことは、国家賠償法にも妥当する。
 
   なお、「入門」による次の指摘にも注意せよ。

  「国または公共団体が被告になる場合でも、訴訟において、実質的には
   行政庁が主体となって活動することとなっています(法11条4項〜6項を
   参照)。」
 
                        ↓
 ◎ 本問のア・イ・ウ・エについて。

 アの取消訴訟の被告が「国」であることは、前述したとろにより正しい。

 行訴法3条各号によれば、「不作為の違法確認の訴え」(5号)、
「義務付けの訴え」(6号)、「差止めの訴え」(7号)はいずれも、
 抗告訴訟であるから、前述したところから明らかなように、行訴法38
 条1項の規定の準用により、いずれも、被告は「国」である。
 
  したがって、被告を「当該行政庁」とするイ・ウ・エはいずれも誤り
 である。

  


 (2) 平成18年度・問題18

  平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度の記述として、
 正しいものはどれか。

 肢 3

   処分が、国または公共団体に所属しない行政庁によって行われた
 場合、 当該処分の取消しを求める訴えは、処分取消訴訟に替わり、
 民事訴訟によることとなった。

 《解答欄》

  これもまた、被告適格に関する問題であるが、以下により、正しくない。

  法11条1項では当該行政庁の所属する国または公共団体に被告適格
 があるが、本肢の場合には、11条2項により、当該行政庁を被告とす
 る抗告訴訟を提起することになる。平成16年の改正により追加された
 条項である。

                    ↓

 ◎ したがって、本問の肢オは正しい。


 ◆  総括

   以上により、本問は、アとオが正しいことになるので、正解は2である。

  本問は、行訴法11条と38条1項の適用により正解に達する問題では
  あるが、解説欄において述べたことを把握しておけば、応用力がつく。
 
    この問題については、関連部分に関し、将来とも出題される可能性が
 ある。本講座においても、将来有料メルマガで出題する見込みだ!!

  
 ◆ 付言

   以上の体験を通じて、過去問の肢の一つひとつの検討の重要性が痛感
 される。いうならば、過去問を素材として、「行政法の体系的理解」が
 肝要であるということである。
 

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 【発行者】司法書士 藤本 昌一

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 【E-mail】<fujimoto_office1977@yahoo.co.jp>
 
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