行政書士試験独学合格を助ける講座

会社法オリジナル問題 第29回

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             ★ オリジナル問題解答 《第29回》 ★

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                     PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】  会社法

   
    
  【目次】    解説

              
   
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 ■   オリジナル問題 解説
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   問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
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   ★  参考文献

    会社法 神田秀樹 著 ・ 弘文堂
 
  リーガルマインド
  会社法 弥永真生 著 ・ 有斐閣

 
  【問題1】

   
  ○ アについて

   発起設立は、設立の企画者であり設立事務の執行者である発起
    人が設立の際に発行する株式(設立時発行株式)のすべてを引き
    受け、会社成立後の当初株主になる形態の設立方法(会社法25
    条1項1号)。

    募集設立は、発起人は設立の際に発行する株式の一部だけを引
   き受け、残りについては発起人以外の者に対して募集を行い、そ
   のような発起人以外の者が株式の引受けを行い、発起人とそのよ
   うな者とが会社成立後の当初株主になる設立方法(法25条1項
   2号)。
 

    発起設立は、発起人の出資の履行(34条)後,発起人だけで設
   立時取締役等の選任を行い(38条以下)選任された設立時取締
   役等が、設立経過の調査を行う(46条・93条)。

    募集設立にあっては、発起人の出資履行(34条)・設立時募集
   株式の引受人による払込(63条)後、 創立総会(設立時株主≪設
   立時に株主となる株式 引受人≫からなる議決機関)が招集され、そ
   こで、設立時取締役等の選任を行い(88条)、定められた設立経
   過等の調査を行う(93条2項・96条)。

   以上の記述から以下のようにいえる。

   募集設立は、発起人だけで当初の出資をまかなうことが困難な大
   規模な株式会社を設立するのに適してるといえるが、反面、発起設
   立にはない株主の募集や創立総会の手続を必要とする点で面倒であ
   る。

  本肢は妥当である。


  《以上は、神田会社法から抜粋》

 

   ○ イについて

  
    設立時募集株式の引受人が払込をしなかった場合は、当然に失権
  する(63条3項)。当然失権することの意味は、条文にあるとお
  り、「設立時募集株式の株主となる権利を失う」ことである。
 
  発起人が払込をしなかった場合は、失権予告付で払込みを催告し、
  払 込がなければ引受人を失権させる(36条)。

  以上のとおり、発起人が払込をしなかった場合にも、失権する。

  本肢は妥当でない。
 

  
  ○ ウについて

  会社設立に際しては、現物出資者が発起人に限られるというのは、
 次のとおり条文解釈によって導かれる(前掲書リーガル参照)。

  34条と63条とを対照。

  34条1項では、発起人の現物出資に関する規定があるのに、63
  条の設立時募集株式の引受人には、現物出資を想定した規定はない。

   212条1項2号・2項において、会社成立後の募集株式の引受人の
 責任に関し、現物出資財産に不足を生じた場合について規定しているが、
 設立時募集株式の株式引受人に関しては、これに相当する規定がない。

  設立時

  34条1項→発起人の現物出資の規定あり。○
  63条1項→設立時募集株式の引受人に現物出資の規定なし×

  設立後

  212条1項2号・2項→募集株式の引受人に現物出資の規定あり○

   ◎ 会社成立に際しては、現物出資が発起人に限られる。

 しかし、会社成立後の募集株式の発行の際には、現物出資者の資格に
 ついて制限はない。

  本肢は妥当である。

 
  ○ エについて

     発起人・設立時募集株式の引受人の失権があった場合、他の出資者
   により出資された財産の価格が定款で定めた「設立に際して出資され
   る財産の価格またはその最低額」(27条4号)を満たしているとき
   は、設立手続を続行できる。
   しかし、失権により発起人が1株も権利を取得しなくなるような場
   合には、法25条2項に反するので、設立無効事由となる。

      本肢は、以上の記述に反するので、妥当でない。

  ○ オについて

   現物出資者は、金銭以外の出資者である(28条1項)。

  財産引受は、発起人が、 設立中の会社のために、株式引受人または
  第三者との間で会社成立後に財産を譲り受けることを約することである
 (28条2号)。

  財産引受については、当該定義から、相手方である譲渡人は、第三者
 でもよいということになる。

   いずれも、目的物を過大に評価して会社の財産的基礎を危うくしては
 ならないため、法28条の変態設立事項として、厳格な規制が設けられ
 ている。

  他方財産引受けは、通常の売買契約であるから、会社成立後は、一般
  の業務執行になる。
   会社成立後の募集株式の発行の際、現物出資に関する規制がある
(207条など)のに対して、募集株式の発行等の関連では、財産引受け
 にあたる制度はない。

   以上のとおり、財産引受けは、会社成立後は、通常の業務執行であって、
 会社成立後の募集株式の発行に際しては、財産引受けにあたる制度はない。

   本肢は、妥当である。


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 以上、妥当であるのは。ア・ウ・オであるから、3が正解である。
 
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  【問題2】


  
 ○ アについて

  発起人は、会社の設立の企画者であって、設立事務を執行し、会社の
 成立を目指す(神田会社法)のであるから、設立時取締役が、設立中の
 会社のすべての業務を行う権限を有するものではない。

  設立時取締役(会社の設立に際して取締役となる者)の設立中の業務
  は、以下のとおり、一定ものである。

   法46条1項・93条1項の設立事項の調査である。募集設立にあって
 は、 当該調査結果の創立総会への報告を行う(93条2項)。

   以上の記述に反するので、本肢は妥当でない。


  ○ イについて
 
    発起人とは、会社の設立の企画者として定款に署名または記名押印
(いわゆる電子署名を含む)をした者である(定款に発起人として署
 名した者は、実質的には会社設立の企画者でなくても法律上は発起人
 とされる一方、定款に発起人として署名しない者は、実質的には会社
 設立 の企画者であったとしても法律上は発起人ではない)。
 (神田会社法)

   ただし、「[定款に発起人として署名しない者は発起人ではないが、
 株式募集に関する文書等に賛助者等として自己の氏名を掲げること等
 を承諾した者(擬似発起人という)は、発起人と 同様の責任を負う
(103条2項)」。(前掲書)

  以上の記述に反するので、本肢は妥当でない。

 
 ○ ウについて
  
     発起人は、募集株式の払込期日または払込期間経過後、遅滞なく、
  創立総会を招集しなければならない(65条1項)。

  設立時取締役等は、創立総会で選任される(88条)。

  以上の記述に反する本肢は、妥当でない。
  
 
 ○ エについて

   
  【問題1】○アで述べたとおりであり、本肢は妥当である。


 ○ オについて

  
  設立の第1段階は、発起人による定款の作成(26条1項)である。

   定款の作成とは、株式会社の組織と活動に関する根本規則を実質的
 に確定し、これを形式的に記載するか、または電磁的記録することを
 意味する。
   定款の方式について は、発起人が署名または記名押印(いわゆる電子
 署名でもよい)することに加えて(26条1項・2項)、公証人の認証が
 必要である(30条1項)。この認証は、定款の内容を明確にして後日
 の紛争や不正行為を 防止するためであるが、その後に定款を変更する
 場合には認証は不要とされ ている。(前掲書)

  最初の定款を「原始定款」というが、公証人の認証を要するするのは、
「原始定款」のみと覚えておくとよい。

   以上のとおり、定款の変更には、公証人の認証は要しないので、本肢
 は妥当である。


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 以上のとおり、妥当であるのは、エ・オであるから、正解は2である。

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 【発行者】司法書士 藤本 昌一
 
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