行政書士試験独学合格を助ける講座
行政法・行政行為の分類 第19回
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★【 過去問の詳細な解説≪第2コース≫ 第 19回 】★
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2009/4/6
PRODUCED by 藤本 昌一
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【テーマ】行政法・行政行為の分類
【目 次】問題・解説
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■ 問題・解説
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▲ 参照書籍・行政法入門 藤田宙靖著・行政法読本 芝池義一著
ともに有斐閣発行
▲ これからは、非常に息の長い闘いが始まります。この分野は、
本試験において、メーンになりますから、年間計画によっても、
これから長期間「行政法」の講座が継続されます。
▲ 本コーナーでは、一つのテーマに絞り、過去問の肢を参照しながら、
解説を進めます。なお、各肢が過去問のいずれに該当するかの指摘
は、省きます。
それでは、スタートです!!
【行政行為の分類・許可と認可を中心として】
● 食品衛生法の許可を得ないで取引をなした場合においては、消費者
保護 の法理により、その取引に関する売買契約は私法上無効であり、
買主は 代金の返金を要求することができる。ー(1)
消費者保護の法理という言葉に騙されてはいけません。
まず、判例(最判昭和35・3・18・・H21模六民法91 1 981頁)
があります。 同法は、単なる取締法規であって、取引は無効ではない。
いかし、みなさん。ここで、終わっては、駄目です。
理論的にいうと、以下のようになります(入門・参照)。
行政行為の中には、「命令的行為」と「形成的行為」があります。
。。。。。。
命令的行為とは,「私人が事実としてある行動をすること(しないこと)」
自体を規制の対象とする行政行為。
ア いろいろな営業許可(営業免許)のばあいにも、私人は許可(免許)
を受けないで営業活動をすることはできない。
イ ふつうは、無許可で営業活動をしたということに対しては罰則が適用
されます。
ハ しかし原則として、おこなわれてしまった営業上の取引行為が法的に
無効とされることはない(先の昭和35年判例の結論)。
以上の記述からして、「命令的行為」に相当し、「営業許可」に該当する
本問の記述は、明らかに×です。
● 許可を要する行為を許可を受けないでした場合は、強制執行又は
処罰の対象とされることがあることがあるのみならず、当該行為は、
私法上も当然に無効となる。−(2)
(1)の説明から明らかなように、「命令的行為」は、「どれも私人の
ある行為が事実上なされること(なされないこと)を規制しようとする
ものですから、相手方である私人がこれにしたがわないときにはなんらか
の手段によって、命じた結果を強制的に実現する必要が出てくることに
なります。こういった手段としては、ふつうは・・法律が定めている
罰則の適用による制裁《処罰》が中心になるわけですが、さらにばあい
によっては、実力をもって、いわゆる行政上の強制執行がおこなわれる
こともあります」(入門)。したがって、前段は正しい。しかし、後半
は、35年判決に照らし、誤り。全体として×。
● 許可は、一般的な禁止を特定の場合に解除するものであり、その
その性質上、許可された地位は、譲渡又は相続の対象とはならない。
−(3)
「法律で、ともかく一般に、こういった商売をかってにやってはいけない、
ということにしておいて(禁止)、しかしぜひやりたいという申請が出て
きたときに、行政庁が一つひとつ審査して、公衆衛生といった見地など
から、この者ならば営業をやらせても危なくはない、と判断されたもの
につてだけ、この禁止を解除するということにしているわけです」
(入門)
以上が、許可の持つ性質であるから、前段は正しい。
しかし、対物許可の場合には、許可された地位は、譲渡または相続の
対象になる。例えば、自動車の車体検査(車検)。これに対し、対人
許可(医師免許など)その対象にならない。(LEC過去問題集・
解説)。後段は誤り。全体として×。
● 自動車の運転免許は、免許を受けた者に対し、公道上で自動車
を運転できるという新たな法律上の地位を付与するものであるから、
行政行為の分類理論でいうところの「特許」に該当する。
(3)の禁止の解除は、自動車の運転にもいえるから、これは、
「許可」に該当する。したがって、×
注
1 特許というのは、「許可」のような命令的行為に対して、形成的行為
といわれるものであって、「私人 に直接、特定の排他的・独占的な
権利を与えたり、または、私人 と行政主体との間に包括的な権利関係
を設定する行政行為」(入門)である。鉱業許可がこれに該当する。
2 なお、いうまでもないことであるが、「特許」とか「許可」とかいう
のは、あくまで理論上の観念であるにすぎないので、じっさいの法律
の条文の上で、どんな言葉であらわされているか、ということは関係
ありません(入門)。ここでいう「特許」は「発明の特許」と異なり
ます(ソンナノ関係ネエに注意!!)。
● 認可の対象となる行為は、法律行為に限られず、事実行為もこれに
含まれる。
認可とは、許可が命令的行為であるのに対して形成的行為に該当する。
形成的行為とは、私人の行う行動の法的効果をコントロールの対象と
する行政行為である。
以上を前提として、
「認可」のばあいには、私人相互のあいだで法律行為が先にすでにおこ
なわれているということ前提として、いわばこれらの行為を補充して、
その法的効果を完成させる、という効果を持つものであるところに、
その特徴があります(入門)。
したがって、認可の対象となる行為は、法律行為に限られるのであって、
事実行為は含まれないことになる。したがって、×。
● 認可の対象となる私人の法律行為に取消原因となる瑕疵があるときは、
私人は、認可後も当該法律行為の取消しを主張することができる。
認可は、形成行為であるといっても、私人のなんらかの法律行為が先
におこなわれている、ということを大前提としている。
認可の典型例である農地を例にとると、
認可
先行 ↓ 補充
農地の売買-------------法的効果を完成
つまり、先に行われた法律行為が有効であることが大前提になって
いる。
ですからたとえば、農地の売買に認可(法律上の言葉では許可)が与えら
れたとしても、私人間での売買の合意自体に瑕疵があって、民法上無効
であったり取り消されたりした場合には、農業委員会の認可がもう出て
いるからといって、そのことによってこの売買が有効になるということ
はないのです(入門)。したがって、本問の場合には、私人は認可後
も取消しが可能であるから、○。
最後になって、やっと○が点灯しました!
なお、本講座は、第20回第2コースに連動しているので、そちらを
参照されたい。
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