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行政法・行政手続法の適用範囲 第24回

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   ★【 過去問の詳細な解説≪第2コース≫ 第 24回 】★      
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 2009/4/21


             
             PRODUCED by  藤本 昌一
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【テーマ】行政法・行政手続法の適用範囲その1
 

【目 次】問題・解説 
           
      

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■ 問題
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 平成13年度過去問

 次のうち、行政手続法の適用がないものは、いくつあるか。

 ア 外国人の出入国、難民の認定または帰化に関する処分

 イ 人の学識技能に関する試験または検定の結果についての処分

 ウ 審査請求、異議申立てに対する行政庁の裁決または決定

 エ 公務員に対してその職務または身分に対して行われる不利益処分

 オ 法令に基づき相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的とし、
     その双方を名あて人として行われる処分

 1 一つ 
 
 2 二つ
 
 3 三つ
 
 4 四つ
 
 5 五つ

 
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■ 解説
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 ▲ 参考書籍 行政法読本 芝池義一・行政法入門 藤田宙靖 ともに
    有斐閣発行

 ▲ 全体的感想

 本問を見ただけで、大半のひとは、うっとうしいと目をそむけたくなる。
 行政手続法3条の適用除外の細かい条文を全部覚えていなければ、正解
 は無理と身構えてしまうからである。しかし、細かい条文を全部知らな
 くても、理論(理屈)を積み重ねることにより、ある程度の推定はできる。

 ▲ ひとまず基礎知識


 行政手続法とは、
  
  行政手続には、行政処分などの行政庁の意思決定に至るまでの事前
  手続と行政上の不服申立て手続である事後手続がある。

         事前手続            事後手続

  申請------------処分←不服申し立て----------


  行政手続法は、行政手続のうち、事前手続の一般的な定めである。

  行政手続法のうち大きな比重を占めているのは、申請に対する処分、
  不利益処分、および行政指導に関する規定である(法1条参照)。

  注・行政指導は、相手方の任意の協力を得て行政目的を達成しようと
  するものであるから、処分に準ずるものとみてもよい。
 

 適用除外

  物事には、反対ないし裏からみた場合に真相が分かるということある。
  玄関から入らないで、裏口からそっと、のぞけば、その家の実際が
  みえるというのは、本当だ。
  「行政手続法の適用除外規定は、同法の性格を理解する上において、
 ・・看過できない意味を持っている」(読本)この法の場合には、
  そっと のぞかなくても、3条の適用除外規定によって、裏が堂々と
 公開されている。

  概括的に言うと、税金・社会保障・社会福祉・公務員の勤務関係・
  外国人行政などが適用除外となる結果、一般国民が、「生活者
  としての立場」でこの法の適用をうけることが相当に少なくなって
  いる。「こうした適用除外の結果、行政手続法は、『事業活動の法』
  ないし『経済活動』としての性格を濃厚に持つことになっている・・」
  (読本)つまり、事業活動等の許認可処分等において、行政手続法の
  適用を受けることが多いことになる。

 

 
 ▲  本問の検討

 全体として、

 「基礎知識」ないし「適用除外」の項を参照すれば、ア・エが適用除外
 であることは、比較的容易に察しがつく。 また、行政手続法が、事前
  手続の規定であることからすれば、事後手続であるウが適用除外である
 ことも分かる。問題は、イとオであるが、これについては、後の各肢の
  検討に譲る。
 

 各肢の検討

 問題は、アからオの肢が、法3条1項の16項目にわたる適用除外に
 該当するかどうかにかかる。それぞれ検討する(読本・参照)

 アは、10号に該当。外国人は日本人と同一に取り扱う必要は必ずしも
 ないのがその理由。

 イは、11号に該当。これについては、5条の審査基準の公表に
 なじまないためであるとされる。これは、推定は難しいかもしれない。
 条文知識が決めてか。

 注 審査基準は、今後、この講座にも登場するが、定義を示しておく。

  申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って
  判断するために必要とされる基準(法2条8号ロ)。

 ウは、15号に該当。これは、前述したとおり、事後手続であるため、
 当然の規定。

 エは、9号に該当。7号、8号とともに整理しておくとよい。

 「 学校・刑事施設のの在学・被収容関係や公務員の勤務関係には、
 一般の行政上の法関係とは異なるところがあることが適用除外の
  理由である」

 オは、12号に該当。行政手続法は、行政庁の処分に対し、私人の
 権利利益を保護する趣旨のものである(法1条1項)ことに鑑みると、
 私人間の間の利害を調整する裁定に適用されないというのが、実質的
 理由と考えられる(私見)。

    行政庁           行政庁
     
     ↓縦の関係         ↓

     私人        私人←--------→私人
                     横の関係


 したがって、本問は、すべて適用除外とされ、行政手続法の適用
  がないものは、すべてで、五つの5が正解である

 

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 【発行者】司法書士 藤本 昌一

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