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         ★ 【過去問解説第104回 】  ★

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             PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法=行政不服審査法

        
  【目 次】 過去問・解説 

    
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 ■ 平成24年度・問題14
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   行政不服審査法に基づく不服申立てに関する次の記述のうち、法令
 または判例に照らし、妥当なものはどれか。

  1 行政不服申立てにおいては、行政処分の取消しを求めることだ
  けではなく、公法上の法律関係の確認を求めることも許される。

 2 行政不服審査法は、不服申立ての対象となる行政処分について
  は、いわゆる一般概括主義を採用しており、不服申立てをするこ
  とができない処分を列挙してはいない。

 3 行政処分について審査請求の申立適格を有するのは、処分の相
  手方に限られ、それ以外の第三者は、他の法律に特別の定めがな
  い限り、申立適格を有しない。

  4 憲法による適正手続の保障の趣旨は、不服申立ての審理手続に
  も及ぶので、その手続においても、口頭弁論主義が原則とされて
  いる。

 5 審査請求の裁決は、書面でしなければならず、緊急を要する場
  合であっても、口頭ですることは認められていない。


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 ■  解説 
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 ★  参考文献

  行政法入門 藤田宙靖 著 ・ 行政法読本 芝池義一 著

    ・有斐閣発行
 
 
 ◆ 本問のポイント

    本講座メルマガ第155回・行政法オリジナル問題56回に
  おいて、肢イでは、以下のような記述になっている。
 
 ------------------------------------------------------------
   裁決は書面で行わなければならないが、決定にあっては、緊
   急を要する場合は、口頭ですることもできる。
 ------------------------------------------------------------
   
    行審法41条1項によれば、裁決は、書面で行い、理由を附さ
 なければならないことになっており、当該規定は、異議申立ての
 決定にも準用されている(47条・48条)。
    緊急を要する場合は、口頭ですることができるという例外規定
 はない。
  したがって、本肢は、妥当でないことになる。

  以上の確実な知識があれば、本問では、5が妥当でなく、5が
 正解であることが即答ができる。

  
  ※ 参考事項

  理由の提示と緊急性との関係では、この際、行政手続法の以下の
 条文知識を明確にしておくことが、行政不服審査法との混乱を避け
 る意味でも肝要であると思われる。

  申請に対する許認可を拒否する処分をする場合には、理由を書面
 で示さなければならないが(行手法8条)、不利益処分の場合には、
 原則は以上のとおりであるとしても、当該理由を示さないで処分す
 べき差し迫った必要がある場合は、この限りでないという例外規定
 が設けられている(同法14条1項・3項)。なお、この例外の場
 合においても、原則として、処分後相当の期間内に、理由を示さな
 けばならないこと注意せよ(同法14条2項)。

 
 ◆ 各肢の検討

    
  ○ 肢1について。

   本肢では、不服申立ての内容を主題にしているが、教科書では、
  一般に詳しく論じられていないので、この際、今後の本試験対策と
  しても要点を把握しておくべきである。

   第1に本肢では「行政不服申立てにおいては、行政処分の取消し
  を求めることだけではなく」とされているが、ならば、行政不服申
  立てでは、行政処分の取消し以外にどのような内容の不服を申立て
  ることができるのかが問題になる。

   第2に、かりに「行政不服申立てにおいては、公法上の法律関係
  の確認を求めることも許される」という本肢の記述が妥当でないと
  した場合、その根拠はなんであろうか。

   これらの点について考えるには、下記の記述が出発点になる
  (前掲書 読本 254頁参照)
   
   行政不服審査法第1条について、「この規定が示しているように、
  行政不服審査の制度の適用があるのは『行政庁の処分その他の公権
  力の行使に当たる行為』(行審法1条2項ではこれと同じ文言が使
  われている。)についてだけである。行政指導などについてはこの
  制度は適用されない。行政処分が適用対象である点は、行政訴訟の
  うちの抗告訴訟(とくに取消訴訟)とほぼ同じである《行訴法3条
  2項参照》(『ほぼ』というのは、取消訴訟においては、行政処分
  に加え、行政不服審査の裁決・決定もその対象になるからである
  《行訴法3条3項参照》)。
   

   それでは、第1の行政不服申立てでは、行政処分の取消し以外に
  どのような内容の不服を申立てることができるのかという点につい
  て検討しよう。

   抗告訴訟では、行訴法3条において、訴訟類型が定められている
  のに対し、行審法では、「異議申立て」「審査請求」という不服申
  立ての種類が定められているだけで(行審法2条参照)その内容に
  ついては、行訴法のように類型したものの定めがない。
   さきに掲げた行審法1条を中心に考えると、行政処分が適用対象
  になるのだから、処分の取消しを求める異議申立てや審査請求が認
  められのは当然であろう(同法40条・47条参照)。またこれに
  準じて、処分の無効の確認を求める異議申立てや審査請求もありう
  るであろう。また、行審法は、不作為について、不服申立てをでき
  ることになっているので(同法3条、7条、50条、51条参照・
  なお、50条・51条に焦点を当てたのが、平成24年度・問題1
  5肢3・4である)、不作為の違法確認を求める異議申立てや審査
  請求もできる。
   
     次に第2の行政不服申立てにおいては、公法上の法律関係の確認
  を求めることも許されるかという主題に移行しよう。

   ここでいう「公法上の法律関係の確認を求める」とは、行訴法に
  おいては「公法上の当事者訴訟としての確認訴訟」(同法4条後段
  の実質的当事者訴訟)に該当するが、当該訴訟では、行政処分には、
  適用されず、適用されるのは、公法上の法律関係である。
   他方、前述したとおり、行政不服審査の制度の適用があるのは
 『行政庁の処分その他の公権力の行使に当たる行為』であるから、
  行審法では、「公法上の法律関係の確認」を求めることはできない。
   前述したところによると、行政処分ではない行政指導などについ
   ては行審法は適用されないことになるが、たとえば、行政指導につ
   いて争うには、「公法上の当事者訴訟としての確認訴訟」としての
  当該実質的訴訟によるべきだと解することもできる。

  以上の記述により、行審法では、「公法上の法律関係の確認」を
 求めることはできないということの論拠と結論は、明確であるので、
 本肢は妥当でない。

  
  ※  行審法では、行訴法における「義務付けの訴え」・「差止めの
   訴え」(3条6号・同7号)に相当する内容の不服申立ても認め
   られるのか一考の余地がある。

   以下のように考えられる。
    
   「義務付けの訴え」
     
    このなかには、許可の申請などに対して行政庁が処分をすべき
   であるにもかかわらずしない場合(法3条6項2号「申請型不作
   為」)とそれ以外の場合(同1号「直接型不作為」)に起こすも
   のあるが、行審法2条2項に照らすと、申請型不作為については、
   義務付けを求める異議申立てや審査請求を認める可能性はあると
   しても、直接型不作為には、これらは認められないであろう。
    たとえば、隣の土地の建物が違法建築で、きわめて危険なもの
   であるのに行政庁が不作為の場合、改善命令を出したり、取壊し
   命令を出すことを求める異議申立てや審査請求は認められないこ
   とになる。


   「差止めの訴え」

    この訴えは、処分まだなされていないにかかわらず、まえもっ
   て裁判所に判断してもらおうとする行訴法に特有の制度であるか
   ら、明文のない行審法では認められないと考えるべきであろう。

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    以上のとおり、長い記述になったが、ずばりの文献もなく、困
   難な作業だったが、行訴法と対比しながら、行審法の理解を深め
   るという意味において、将来の本試験対策としても有益であると
   思われたので、あえて、詳しい解説を試みたしだいである。

       ただし、第1の行政不服申立てでは、どのような内容の不服
   を申立てることができるのかという点については、前掲書読本
   では以下のとおりの簡潔な記載があるだけであった(実は、うん
   うんと云いながら前記解説文を書いた後、読本に当該記載を発見
   したのである)《読本255頁》

   行政不服審査制度においては、許認可などの申請に対する行政
  庁の不作為についても不服申立てが認められている(行審法7条)。
  従って、厳密には、行政不服審査制度は、抗告訴訟のうちの取消
  訴訟および不作為違法確認訴訟に対応するものである。

   もっとも、前掲書入門では、処分の無効の確認を求める異議申
  立や審査請求を認めているようである(入門236頁)。

   となると、私が前述したとろによれば、「申請型不作為について
  は、義務付けを求める異議申立てや審査請求を認める可能性はある」
  という記述の妥当性が検討課題になるのみである。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   

  
  ○ 肢2について。

    本肢では、不服申立事項が主題になっている。下記の記述を参
   照されたい。

    訴願法の時代には、どんな行政処分に対しても訴願ができたと
   いうわけではなくて、法律で定められた一定の処分に対してしか
   できなっかった(列記主義)のですが、行政不服審査法はこれを
   やめて、いわゆる概括主義をとりました(同法4条1項)。それ
   でも、例外的に、同法4条1項1号から11号までに掲げるもの
   については、その処分の性質上、行政不服審査法に基づく不服申
   立てはできないことにしていますし、それ以外にも、個別法律で、
   不服申立てを許さないことにしているばあいがあります。

    以上の記述に照らすと、本肢前段は妥当であるが、後段が妥当
   でない。

   ※ 参考事項

   (1)本肢の一般概括主義の例外と行政手続法3条の適用除外を
     混同しないようにすべきである。

    (a) 前者に関する過去問としては、以下の平成17年度問
       題14がある。
      
      ▲ 次のア〜オの記述で、行政不服審査法の不服申立ての対
       象とならないものが二つある。その組合せとして、正しい
       ものはどれか。

       ア 都市計画法に基づく開発許可処分
    
       イ 外国人の出入国に関する処分

       ウ 人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有
        する事実行為

       エ 建築基準法上の建築確認処分

       オ 国税犯則事件に関する法令に基づき、国税庁長官が行
        う処分


       1 ア・ウ
    
       2 ア・オ

       3 イ・エ

       4 イ・オ

       5 ウ・オ

    
      ≪正解は4である。》


      (b) 後者に関する過去問としては、以下の平成13年度問
        題12がある。
      
       ▲ 次のうち、行政手続法の適用がないものは、いくつあ
        るか。

        
        ア 外国人の出入国、難民の認定または帰化に関する処
         分

        イ 人の学識技能に関する試験または検定の結果につい
         ての処分

        ウ 審査請求、異議申立てに対する行政庁の裁決または
         決定

        エ 公務員に対してその職務または身分に関して行われ
         る不利益処分

        オ 法令に基づき相反する利害を有する者の間の利害の
         調整を目的とし、その双方を名あて人として行われる
         処分

        1  一つ

               2 二つ

        3  三つ
       
               4 四つ

        5  五つ

           
       ≪正解は5である。》


        
      ★ 以上については、本試験直前において、念のため、過去
       問を通じて条文に触れておくのも一考であろう。


   (2) また、過去問としては、平成19年度問題14肢2において、
      以下のとおりの本肢とほぼ同じ記述のある肢が出題されている。

            行政不服審査法は、不服申立ての対象となる「行政庁の処分」
          につき、いわゆる一般概括主義をとっており、不服申立てをす
     ることができない処分を、同法は列挙していない。

       もちろん、本肢は妥当でない!

  
  ○ 肢3について。

   本肢でとりあげられている不服申立資格については、以下の記述を
  参照されたい。

   不服申立ての資格については、行政不服審査法は、「行政庁の処分
   (・・)に不服があるもの」と定めるだけであるが(4条1項)、最高
  裁判所1978(昭和53)年3月14日判決=主婦連ジュース不当
    表示事件によると、それは「当該処分について不服申立をする法律上
    の利益がある者、すなわち、当該処分により自己の権利若しくは法律
    上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者」
  である。

   したがって、判例によると、申立適格を有するのは、処分の相手方
  に限られず、それ以外の第三者についても、「当該処分について不服
  申立をする法律上の利益がある者」も含まれることになるので、本肢
  は妥当でない。

  
  ※ 参考事項


    ▲ 行政事件訴訟法9条1項の定める「法律上の利益」の解釈と前記
   昭和53年判決との関係(前記読本291頁以下参照)

  (1)行訴法9条1項の定める「法律上の利益」の解釈としては、
    主には「法律上保護された利益」説と「法的な保護に値する利
    益」説とが対立していた。
     「法律上保護された利益」説とは、法律の規定にょって保護さ
    れた利益をもって「法律上の利益」と解する説である。すなわち、
    「法律上の利益」の有無を法律の規定から、つまり「法律」の解
    釈によって決定しようとする説である。
     「法的な保護に値する利益」とは、法的な保護つまり裁判上の
    保護に値すると考えられる利益をもって「法律上の利益」と解す
    る説である。この説の特徴は、「法律上の利益」の範囲を「法律」
    によって判断するのではなく、利害の実態に着眼し「理論」によ
    って決定しょうとする点にある。

  (2)最高裁判所が以上の諸説のうちの「法律上保護された利益」説
    をとることを明確にしたのは、前記昭和53年判決である。

  (3)この基準は、この判決では行政不服申立資格の基準として示さ
    れたものであったが、その後、下級裁判所のみならず最高裁判所
    自身によっても、行政事件訴訟法9条1項の「法律上の利益」の
    解釈を示すものとして適用されてきている。この主婦ジュース不
    当表示事件判決の最高裁判決により、取消訴訟の原告適格につい
    て、「法律上保護された利益」説が確立したと言ってよいであろ
    う。

   ▲ 2004年の行政事件訴訟法改正による新規定と「法律上保護さ
    れた利益」説と「法的な保護に値する利益」説との関係(前記読本
       293頁参照)

   
    (1)主婦連ジュース不当表示事件の最高裁が提示した「法律上保護
    された利益」説は、訴訟実務の中では、とくに地方裁判所や高等
       裁判所にレベルにおいてであるが、原告適格を否定するために用
    いられ、猛威を振るってきたと言ってもよいほどである。この状
    況を打破するため、2004年の行政事件訴訟法改正では、同法
    9条に2項が付け加えられたのである。

  (2)従前の裁判例では、原告適格の有無を判断する場合、争われてい 
   る行政処分の根拠となる規定だけを見るという判断方法があった。
    行政事件訴訟法9条2項は、当該法令のみならず関係法令を、し
   かもその趣旨目的まで見る(「参酌する」)ことを要求しているの
   である。
    他方「法令」のみならず、「利益」を見る(「勘案する」)こと
   が要求されていることも新しい点である。この点では、行政事件訴
   訟法9条2項は、「法律上保護された利益」説に立ちつつ、「法的
   な保護に値する利益」説を取り入れていると見ることができる。

 
   ▲ 平成24年度問題17について。

   
   行政事件訴訟法9条2項は、平成16年改正において、取消訴訟の
  原告適格に関して新設されたものであるとして、当該条文の前段がそ
  のまま呈示され、空欄を埋める問題が出題された。


-------------------------------------------------------------------
  以上長い引用と記述になったが、本肢については、判例と条文と過去
 問を結ぶ背景知識として、必要不可欠であると考えたため、あえて当該
 解説を行ったものである。
-------------------------------------------------------------------  

  なお、併せて、以上の記述をもって、平成24年度問題17の解説に
 換える。
 


 ○ 肢4について。

  
  行審法25条1項によれば、審理は書面によることになっているので、
 本肢は妥当でない(なお、48条・56条の準用規定にも注意せよ)。
  なお、同法同条同項では、ただし、審査請求人などの申立てがあつた
 ときは、審査庁は、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければな
 らないとしていることにも注意せよ。


 ※ 参考事項

    過去問平成20年度問題14 肢5は、以下のとおり本肢とほぼ
   同一の文言である。
   
   憲法による法定手続の保障の趣旨は、行政上の不服申立ての手続に
  も及ぶので、その手続においても、口頭弁論主義が原則とされている。

   なお、同じ過去問肢1では、「行政上の不服申立ての道を開くこと
  は、憲法上の要請ではないので、この制度を廃止しても、憲法違反と
  はならない」となっており、これを妥当な肢とするのが、過去問の立
  場であるから、「憲法31条の定める法定手続の保障は、直接には刑
  事手続に関するものであるが、行政手続については、それが刑事手続
  ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外
  にあると判断することは相当ではない」とする判例(最大判平4・7
  ・1民集46−5−437)が行審法の審理手続に及ぶかどうかは疑
  問である。つまり、この制度を廃止しても、憲法違反とはならない立
  場に立てば、当該判決の趣旨は、行審法の審理手続に及ばないとも考
  えられるからである。もし及ぶとしても、その審理手続は口頭弁論主
  義を原則とすべきとする要請には直結しないであろう。

 
 ○ 肢5について。

   ◆ 本問のポイント欄で述べたとおり、本肢は妥当である。

    なお、審査請求と書面については、本肢の裁決の方式(41条
     1項)のほか、肢4に関連する審理の方式(25条1項)・不服の
   申立ての方式(9条・なお16条)があり、いずれも異議申立て
   と共通である(48条)ことを銘記すべきである。



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 【発行者】 司法書士藤本昌一
 
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             ★ オリジナル問題解答 《第54回 》★

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                      PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法
    
  【目次】   解説
   
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 ■   オリジナル問題 解説
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    問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
 第153号掲載してある。
 
 
 ☆ メルマガ第153回はこちら
           ↓
   http://archive.mag2.com/0000279296/index.htm
 

 ☆ 参照書籍

    行政法読本 芝池 義一著・行政法入門 藤田 宙靖著
  /有斐閣

 

  本問は、サイト第68回が基本となっているので、これを参照願い
  たい。
 
 ☆サイト68回はコチラです↓
  http://examination-support.livedoor.biz/archives/1342578.html
  

  ◆ 各肢の検討


  ○ 肢アについて

   本肢は、正しい。このとおり、覚えておくとよい。
   本肢は、本問のテーマの導入部門である。

      参照条文 行訴法44条


  ○ 肢イについて

   参照条文 執行停止=25条4項 
   仮の義務付け・仮の差止め=37条の5第1項・2項

    本案に理由がないとは、行政処分に、取消事由に当たる違法性が
      がないことである。

    本案に理由があるときは、行政処分に、取消事由に当たる違法
   性があることである。
    
    執行停止は処分の執行を停止するのに対して、仮の義務付け等は、
   義務付けを行うのであるから、厳格な要件を要する。
    したがって、仮の義務付け等は、本案に違法性があるとみえると
     きでなければ、することはできない。
       これに対して、執行停止は、本案について違法性がないとみえる
    ときには、することができない。

    「本案について理由がないとみえる」は、執行停止にあっては、
     消極要件であり、仮の義務付けおよび仮の差止にあっては積極要
   件である。(前掲書 読本348頁 353頁)

       本肢の記述は逆になっているので、誤っている。

   ○ 肢ウについて

   本肢は題意が掴みにくいが、生活保護の申請の拒否処分を例に説明
    する。

    当該拒否処分に対して、取消判決があれば、判決の拘束力に基づい
   て行政庁は、判決の趣旨に従って、生活保護の給付決定をしなければ
   ならない。(行訴法33条2項)。
 
     しかし、執行停止の決定には行訴法33条2項の準用がないので、
   裁判所が執行停止の決定をしても、行政庁は何らの措置をとることも
   義務づけられない。
   もし、取消判決前に行政庁を義務づけようとすると、「仮の義務付け」
  を申し立てることになる。
  すなわち、当該拒否処分については、取消訴訟と義務付け訴訟を
 併合提起し、仮の救済である「仮の義務付け」を用いることになる
  のである≪肢オ参照≫。
 
  (以上 前掲 読本 351頁 参照)

  以上の記述は、本肢に相応するので、本肢は正しい。


 ○ 肢エについて

 (1)執行停止について

     行訴法25条2項によれば、執行停止を申立てるには、本案訴訟
 である取消訴訟が適法に裁判所に提起されていることが必要である。
  
     取消訴訟の原告適格について、行訴法9条2項は、処分の相手方
 以外の第三者利害関係人にもその適格を認める

     たとえば、マンションの建設についての建築確認に対し、第三者で
 ある近隣の住民が取消訴訟を起こす場合である。この場合、その者
  が執行停止を求めることができる。

   (2)仮の義務付けについて

   行訴法3条6項1号に該当する「直接型不作為」に基づく「義務付
    けの訴え」の提起があった場合において、「仮の義務付け」ができる。
   
   さきのマンション建設についていえば、第三者が、改善命令を訴求
   し、「仮の義務付け」ができることになる(37条5第1項)。   
    
 (3)仮の差止め

   行訴法3条7号の「差止めの訴え」の提起があった場合において、
  「仮の差止め」ができる。第三者が違法建築の差止めの訴えを提起
  し、「仮の差止め」ができる(37条の5第2項)。

   いずれも、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も申し立てるこ
    と ができるので、本肢は正しい。

 ○ オについて


 (1)仮の義務付けの積極的要件として、義務付け訴訟の提起を
    要する(行訴法37条の5第1項)。

     この点において、本肢は正しい。

 (2)仮の差止めいついても、同様に差止め訴訟の提起を要する
    (行訴法37条の5第2項)。

     この点も、本肢は正しい。
  
 (3)執行停止の形式的要件として、「処分の取消しの訴えの提起
   があること、すなわち本案訴訟である取り消し訴訟が適法に裁
   判所に提起されていることが必要である」(行訴法25条2項)
    
      (前掲 読本 348頁)

   なお、当該規定は、無効等確認訴訟にも準用されていること
  にも注意すべきである(行訴法38条3項)。
 
    本肢は、(3)の なお以下に反するので、正しくない。


   ☆ 付 言

    これら、すべては、本案という義務付け訴訟・差止え訴訟・
      ないしは取消訴訟・無効確認訴訟を前提とする仮の救済制度で
      あることをはっきり認識する必要がある。

 
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   以上、本問は、イとオが正しくないので、正解は5である。

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 【発行者】司法書士 藤本 昌一

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             ★ オリジナル問題解答 《第51回 》★

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  【テーマ】 行政法

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 ■   オリジナル問題 解説
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  問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
 第148号に掲載してある。
 
 
  ☆ メルマガ第148回はこちら
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   http://archive.mag2.com/0000279296/index.htm
 
 
 ◆ 参考書籍 
  
   行政法入門 藤田 宙靖著・ 行政法読本 芝池 義一 /有斐閣

 
 ◆  関連サイト

 過去問の詳細な解説 第28回はこちら 
 http://examination-support.livedoor.biz/archives/662478.html
   
  当該サイトにおいて、本問の解答が示されている。以下では、一部
  の記述は当該サイトの解説と重複するが、各肢について検討を行い、
  その要点を述べた。


 ◆  各肢の検討


   ○ 肢アについて

    申請拒否処分は、申請者に不利益を及ぼすので、広い意味での不利
  益処分である。しかし、「申請に対する処分」と「不利益処分」は条
  文と構造を異にしているので、「申請に対する処分」である「申請拒
  否処分」に対し、「不利益処分」の規定が適用されることはない。

  ※ 注
  
   申請拒否処分については、行手法第2章の「申請に対する処分」が
 適用されるのであり、同法第3章の「不利益処分」の規定が適用され
 るのではない。

  2条4号ロの[不利益処分」除外規定は、注意的なものであろう。

    本肢は妥当でない。

  ※ 注

  申請に対する処分と不利益処分の違い。

  申請に対する処分とは、2条3号に規定があり、「国民の側からの
 申請があってはじめて行われる処分のことで、具体的には、認可・
 許可 や社会保障の給付決定を指している」(読本219頁))。
 
  不利益処分とは、行手法2条4号で定義がなされていて、「例えば、
 ホテル業などの営業の免許を撤回する処分、営業停止命令、工場の
 施設の改善命令などがこれに当たる」(読本225頁)。


 ○ 肢イについて

  理由の提示を必要とする行政処分の範囲

  行手法8条1項は、許認可等を拒否する処分、いわゆる拒否処分
 について、理由の提示を行政庁に義務づけている。

  同法14条1項は、不利益処分について理由の提示を義務づけて
 いる。

 
 ※ 注
 
  行政手続法の理由提示の義務は、許認可処分にまでは及んでいない。
 しかし、許認可処分であっても、理由の提示が要請される場合がある。
 「原子炉の設置の許可や公共料金の値上げの認可のように第三者利害
 関係人である住民の生活への影響が大きく、あるいは住民の関心が強い
 ものについては、理由提示の必要性は強い。・・・これは(理由提示
 の義務が許認可処分処分にまで及んでいないのは)、第三者利害関係人
 のことをあまり考慮していないという同法の限界の一つの表れである。
 (読本223頁))

  以上により、行政手続法の理由提示の義務は、許認可処分にまでは
 及んでいない。本肢は妥当でない。


 ○ 肢ウについて

    行政手続法に、理由の提示について、何も規定がないというのは、
  そのとおり。

   判例(最高裁昭和60・1・22判決民集39−1−1)は、根拠
 法条だけではなく、申請拒否処分すなわち、一般旅券発給拒否通知書
 に付記すべき理由としては、「当該規定の適用の基礎となった事実関
 係をも当然知りうるような場合を別として」処分原因事実をも提示す
 べきであるあるとしている(読本223頁)。

  妥当である。

 
  ○ 肢エについて

    肢イでも述べたとおり、 理由の提示を必要とする行政処分の範囲は、
  全体としては、広い意味での不利益処分であり、具体的には、申請拒
  否処分と不利益処分がこれに該当する。

 
   本肢は妥当である

 
  ○ 肢オについて

   行政手続法10条において、申請に対する処分について、公聴会の
 開催等の規定があるが、行政手続法は、許認可等を拒否する場合でも、
 相手方の意見を聴くことを予定していない(前掲読本 224頁)。

 
   妥当である。


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 妥当であるのは、ウとエとオであるから、本問の正解は、3である。


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 【発行者】司法書士 藤本 昌一
 
 ▽本文に記載されている内容は無断での転載は禁じます。
 
 ▽免責事項:内容には万全を期しておりますが、万一当サイトの内容を
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           ★  【過去問解説第100回 】  ★

          ワンポイント・レッスン その1

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                    PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法/行政処分 その2

        ★ 本試験では、瞬時にポイントを掴み、正解を
         導くことが要請されるので、今回は、そのポイ
         ントに絞り込み、コンパクトに解説するように
         試みた。

   【目 次】 過去問・解説
              

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■ 平成23年度・問題13
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
 
   行政手続法の定める用語の定義についての次の記述のうち、正し
 いものはどれか(但し、各文章は法律の規定そのままではなく、一
 部表現を修正している)。

  1 処分・・・行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為で、
                審査請求・異議申立てその他不服申立てに対する
                裁決・決定を含むもの。

  2 不利益処分・・・行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あ
                      て人として、直接に、これに義務を課し、
                      又は申請を拒否する処分。

 3 届出・・・行政庁に対し一定の事項を通知する行為であって、
                当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこ
                ととされているもの。

 4 行政指導・・・行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内に
                    おいて一定の行政目的を実現するため特定又
                    は不特定の者に一定の作為又は不作為を求め
                    る指導、勧告、助言その他の行為であって処
                    分に該当しないもの。

 5 審査基準・・・申請により求められた許認可等をするかどうか
                  をその法令の定めに従って判断するために必要
                  とされる基準。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■  解説 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  

  ◆ ポイント

  
    ○ その1 

    行政手続法は、行政の事前手続を定めたものであるから、
   事後手続である不服申立てに対する裁決・決定は対象にな
   らない。したがって、行手法第2条第2号にいう処分には、
   当該裁決・決定は、含まれない。

    行政訴訟制度(当該行政上の不服申立・抗告訴訟)と行
   政の事前手続という体系的理解がポイント。

    肢1は、正しくない。

     ○ その2

       行政手続法上の具体的仕組みとして、処分には、申請に対
   する処分(第2条第3号・第2章)と不利益処分(第2条4
   号・第3章)があり、申請を拒否する処分は、不利益処分に
   該当しない。

    行手法上、処分には、申請に対する処分と不利益処分が
   あるということが、ポイント。
   
      肢2は、正しくない。

  
 ○ その3

    届出制と許可制の根本的違いは、許可制が、申請に対す
   る処分として、行政庁に許可・不許可(拒否処分)という
   「諾否の応答をすべき」義務を課しているものである
   (第2条第3号)に対して、届出制は、許可に代わる届出で
    だけで、法効果を生ずるするものである(第2条第7号)。
   

    届出制と許可制の違いを把握しているかどうかがポイント。

   
    したがって、 届出について、行政庁が諾否の応答をすべ
   きこととされているとする肢3は、正しくない。

 ○ その4


      行政活動としては、行政立法・行政処分・行政指導等がある
  が、行政立法は、一般的抽象的であるのに対して、行政処分は
  個別的かつ具体的であって、相手方が特定されるのが通常であ
  る。とりわけ、行政指導は、事実行為であるため、特定性が要
  件になる。

   以上の体系的知識により、行政指導から「不特定の者」が省
  かれることに気づくことがポイント。

   したがって、行手法第2条第6号では、「特定の者」のみ
  が対象になっているので、肢4は正しくない。

 
 ○ その5

   審査基準の定義は、行手法第2条第8号ロの文言どおりで
  あって、肢5は正しい。

     本肢が正しいので、本問は、5が正解である。

 


 ------------------------------------------------------------- 

 ◆ 参考事項

     上記のポイントに絞り、当該欄は読み飛ばしていただいても、
  差し支えない。
  
  ○ その1 

   行手法第3条1項15号では、不服申立てに対する裁決・決
  定も行政庁の処分としたうえで、これは行手法の適用除外であ
  るとしている。そうであれば、行手法第2条第2号には、裁決
  等も含み、同法第3条15号において、適用除外にしたともと
  れるので、肢1は、正しいことになるが、この点については、
  出題者の想定外のこととして、目を瞑るべきであろうか。

  
   ○ その2

     申請を拒否する処分は、名あて人にとって、不利益な処分で
  はあるが、不利益処分でないことは、第2条第4号ロが規定し
  ている。

   そして、不利益な処分である拒否処分と不利益処分について、
  理由の提示を義務づけているのが、行手法全体としての特徴で
  ある(第8条第1項・第14条第1項)。

 
  ○ その3

   例えば、個室付き浴場は、届出だけで開業できるのに対し、
  パチンコの営業には、許可が必要という違いを想定せよ。
  

  ○ その4

   関連するものとして、次の記述が注目される(後掲・読本
  95頁)。

   行政処分は、個別的かつ具体的であるのが通例である。し
  かし、個別性は行政処分の不可欠の要素ではなく、相手方が
  不特定で一般的な行政処分もある。これが一般処分である。

   以上の記述に照らして、行政指導の場合は、相手方の
  「特定」が要件になるのである。

   
 ◆ 総括

   もし、前述したポイントを把握していなければ、肢5も含
  めて全部が正しいように思えて、最後は、勘でいずれかを選
  択することになる。しかも、即座にポイントを把握すること
  は、試験場の現場感覚からすれば、必ずしも容易ではない。

   市販の解説書によると、後追い解説により、本問は易しい・
  正解すべきものとされているが、私からすれば、そのような
  コメントは、不要であって、受験生の不安心理を煽るもので
  しかないように思う。

   早い話が厳密に言って、肢1と肢5いずれも正解であるの
  ではという疑問だって、そんなに簡単なことではないと、私
  には思われるのですが・・。


 ★  参考文献

  行政法入門 藤田宙靖 著 ・ 行政法読本 芝池義一 著

    ・有斐閣発行
 
 
  なお、次回においても、引き続き「行政処分」に関する過去問
 の解説を行うことにします。


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 【発行者】 司法書士藤本昌一
 
  ▽本文に記載されている内容の無断での転載は禁じます。
 
  ▽免責事項:内容には万全を期しておりますが、万一当サイトの内容を
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       一切責任を負いかねますことをご了承ください。
       
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             ★ オリジナル問題解答 《第50回 》★

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                    PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法
    
  【目次】   解説
              
   
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 ■   オリジナル問題 解説
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  問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
 第147号に掲載してある。
 
 
  ☆ メルマガ第147回はこちら
           ↓
   http://archive.mag2.com/0000279296/index.htm
 
 
 ◆ 参考書籍 
  
   行政法入門 藤田 宙靖著・ 行政法読本 芝池 義一 /有斐閣

 
 ◆ 関連サイト

  過去問の詳細な解説 第24回・第25回  
  
    第24回の詳細はこちら
    
    第25回の詳細はこちら     

    当該サイトにおいて、本問の解答が示されている。以下では、一部の
  記述は当該サイトの解説と重複するが、各肢について検討を行い、その
  要点を述べた。
 

 ◆ 各肢の検討

  
   ○  アについて


     すべて、行手法3条1項各号によって、適用除外されている。

    順次、15号、2号、9号。

    したがって、本肢は妥当でない。


 ○  イ、ウ、エについて。

  
    行政手続法3条3項においては、地方公共団体の行政に関して、行手法
  の適用除外される範囲を以下のように明確にしている。


 (1) 行政処分・届出→(地方公共団体の機関が定める)条例・規則に
               基づくもの。

  (2)行政指導→すべてのもの。


  (3)命令等制定→すべてのもの


 注 条例は、地方議会が定める。規則には、地方公共団体の長つまり
  都道府権知事や市町村長が定めるものと教育委員会などの委員会が
    定めるものがある(憲法94条、地方自治法14条1項、15条
  1項、138条の4第2項)。その規則には規程も入る(地自法
  138条の4第2項 、行手法2条1号)
  上記の「命令等の制定」にある「命令」とは、条例は含まず、規程
    含む規則が該当する。


   以上を前提にして、それぞれを検討する。


   ☆ イについて

   地方公共団体の機関がする行政処分については、法律に基づくもの
  は適用除外ではない(1)。
   これに対して、行政指導は、すべてのものが適用除外。(2)

   本肢は妥当である。

 
  ☆ ウについて

    地方公共団体の機関の届出については、法律に基づくものについては、
     適用除外ではない。(1)
  


     本肢は妥当。


  ☆ エについて

   (3)により、地方公共団体の制定する命令は、すべてのものが適用除外
   であるから、法律の委任によって制定されるものであっても、行政手続法
     の意見公募手続(第6章)に関する規定は適用されない。


      本肢は妥当である。

 

 ○ オについて


   行手法1条2項により、個別法律により、一定範囲で適用除外とされて
   いる立法例多数ある(国税通則法74条の2、生活保護法29条の2等)。
    (読本 218頁)

   
    本肢は妥当でない。

 -------------------------------------------------------------------------
   
  本問において、妥当でないのは、アとオであるので、正解は2である。

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 【発行者】司法書士 藤本 昌一
 
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             ★  【過去問解説第99回 】  ★

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                     PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法/行政処分 その1
    
  【目 次】 過去問・解説
              
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 ■ 平成24年度問題18 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
 
  行政事件訴訟法3条2項の「行政庁の処分その他公権力の行使に当
 たる行為」(以下「行政処分」という。)に関する次の記述のうち、最
 高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

 1 医療法の規定に基づき都道府県知事が行う病院開設中止の勧告は、
  行政処分に該当しない。

 2 地方公共団体が営む簡易水道事業につき、水道料金の改定を内容と
  する条例の制定行為は、行政処分に該当する。

 3 都市計画法の規定に基づき都道府県知事が行う用途地域の指定は、
  行政処分に該当する。

 4 (旧)関税定率法の規定に基づき税関長が行う「輸入禁制品に該当す
  る貨物と認めるのに相当の理由がある」旨の通知は、行政処分に該当
  しない。

 5 地方公共団体の設置する保育所について、その廃止を定める条例の
 制定行為は、行政処分に該当する。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■  解説 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  

  ◆ 総説

 (1) 行政処分とは、「行政機関が、公権力の行使として、対外
    的に行う具体的な法行為」である。
    
     「例としては、課税処分、食中毒を出した食品取り扱い業
    者に対する営業停止命令、自動車の運転免許、建築基準法上
    の建築確認、違法建築物の除去や改善を命じる行為、鉄砲刀
    剣類の所持の許可、公共料金の値上げの認可、公有水面の埋
    立ての免許といったものがある」
    
    《以上、後掲読本 95頁》

 (2) ここで、本問の主題である行政事件訴訟法3条2項の「行政
    庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」は、(1)の行政
    処分(講学上の行政処分ないしは実体的行政処分と呼ばれる)
    がこれに該当するが、これ以外のものである政省令・条例など
    の行政立法、行政計画、行政指導等が「処分性」があるものと
    して、取消訴訟の対象になるかが問題になる。
    
    本問は、ここに焦点をあてている。

 (3) 本問について(2)の焦点に絞り、具体的に考察するとし
    よう。
      
     まず、肢2・肢5は条例という行政立法が、「処分性」が
    あるとして、取消訴訟の対象になるかが問題になる。
     
     つぎに、肢3では、当該行政計画が、同様に取消訴訟の対
    象になるかが問題となる。

     さらに、肢1では、当該行政指導が、取消訴訟の対象にな
    るかが問われている。

     最後に、肢4では、当該通知が、(1)の行政処分に該当
    するかが問われている。

 (4) これらに共通する論点は、「処分性についての個別的判断」
    ということになるが、そのためには、最高裁判所の判決を見
     る必要がある。最高裁判決によると、5については、処分性
    を認めるので、妥当であるが、その他の1〜4の肢について
    は、その処分性について、各肢と反対の判示をするので、各
     肢は妥当でない。

     結論として、5が妥当な肢である。

  
 ◆ 各肢の検討     

 
  ○ 肢1について

      行政法オリジナル問題49回・解説◆各肢の検討 5 ※ 参
  考事項(2)において、下記のとおり記述したが、当該記述が本
  肢に連動する。


   強い強制力を持った行政指導について、判例(最高裁2005
  《平成17》年7月15日判決・民集59−6−1661)が処分
  性を認めた例として、病院の開設の中止を求める 医療法に基づく
    勧告が、行訴法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力に当
    たる行為」に当たると解するのが相当であるとしたものがある。

   当該判例の要点を抜粋すると、当該「病院開設中止の勧告は、
  医療法上は当該勧告を受けた者が任意にこれに従うことを期待
  してされる行政指導として定められているけれども、当該勧告
  を受けた者に対し、これに従わない場合には、相当程度の確実
   さをもって、病院を開設しても保険医療機関の指定を受けるこ
  とができなくなるという結果をもたらすものということができ
  る。・・・後に保険医療機関の指定処分の効力を抗告訴訟によ
  って争うことができるとしても、そのことは、(この 勧告が、
  行政事件訴訴法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力に
  当たる行為」に当たると解するのが相当である)という結論を
  左右するものではない。

   本肢は、上記判例に反するので、妥当でない。
 

 ○ 肢2・肢5について

    条例の制定という行政立法が行政処分と異なるのは、行政
   立法が一般的抽象的な規範の制定にとどまり、権利義務に具
   体的な変動をもたらさないことである(読本23頁参照)。


    したがって、「通例は、直接条例に対して取消訴訟を提起
   することは認められないと言わざるを得ない。なぜなら、一
   般に、条例は一般的抽象的な法規範であり、それを執行する
   行政処分において初めて誰にどのような権利義務が生じるか
   が決まるからである。もっとも、条例の中には、その適用を
   受ける人の範囲が比較的に限定されており、かつ具体的な執
   行行為たる行政処分をまたず直接にその人たちの権利義務に
   影響を与えるものがある。このような条例は、形は行政立法
   であるが、実質的には行政処分に近い性質を持つと言える。
   このような条例については、処分性を認めることが可能で
   ある。」(読本283頁)

    そのような観点に立って、最高裁判所判例をみると、同じ
   条例の制定行為であっても、肢2は、行政処分に該当せず、
   肢5は、行政処分に該当するとする。

    以下において、それぞれの判決内容を掲げておく。

    
  ▲  肢2について

   普通地方公共団体が営む水道事業に係る条例所定の水道料金
  を改定する条例の制定行為は、同条例が水道料金を一般的に改
  定するものであって、限られた特定の者に対してのみ適用され
  るものではなく、同条例の制定行為をもって行政庁が法の執行
  として行う処分と実質的に同視することはできないから行政処
  分には該当しない(最判平成18年7月14日民集60−6−
  2369)。

  ▲  肢5について

   各保育所の廃止のみを内容とする本件改正条例は、他に行政庁
  の処分を待つことなく、その施行により各保育所廃止の効果を発
  生させ、当該保育所に現に入所中の児童及びその保護者という限
  られた特定の者らに対して、直接、当該保育所において保育を受
  けることを期待し得る法的地位を奪う結果が生じるから、行政処
  分に該当する(最判平成21年11月26日民集63−9−21
  24)。

   以上の判例に照らせば、肢2は妥当でなく、肢5が妥当である。

   
  ※ 参考事項

   小学校の統廃合を図る条例が、抗告訴訟の対象にならないとす
  る判決もある(最判平成14年4月25日判事229号52頁)。

 
  
 ○ 肢3について

  最判昭和57年4月22日民集36−4−705は、用途地域の
 指定に対しての訴訟の可能性を否定し、後続の処分、つまり、建築
 確認が用途地域の指定との関係で拒否された段階で、建築確認に対
 して取消訴訟を起こし、その訴訟の中で用途地域の違法を主張すれ
 ばよいとした。

  本肢は、上記判例に反するので、妥当でない。

  ※ 参考事項

    これに対して、 土地区画整理事業計画については、「実効
   的な権利関係を図るという観点」から事業計画の処分性を肯定
   する判決がある(最判平成20年9月10日裁時1467号1
   頁)。
   

 

 ○ 肢4について


  最判昭和54年12月25日民集33ー7−753は、税関長
 が行った(旧)関税定率法による通知が、申告にかかる貨物を適
 法に輸入することができなくなるという法律上の効果を申告者に
 及ぼすものとして、行政処分であるとした。

  本肢は、上記判例に反するので、妥当でない。


-------------------------------------------------------------
 
  以上によれば、妥当であるのは、5であるので、正解は5である。

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  ★  参考文献

  行政法入門 藤田宙靖 著 ・ 行政法読本 芝池義一 著

    ・有斐閣発行
 
 
  なお、次回においても、引き続き「行政処分」に関する過去問
 の解説を行うことにします。


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 【発行者】 司法書士藤本昌一
 
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  ▽免責事項:内容には万全を期しておりますが、万一当サイトの内容を
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            ★ オリジナル問題解答 《第46回 》★

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                      PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法

    
  【目次】   解説
              
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 ■   オリジナル問題 解説
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  問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
 第142号掲載してある。
 
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 [問題1]


  ● 行政上の「強制執行」とは、、 「行政処分」 によって課され
  た義務を義務者が履行しない場合に課されるものである。

   したっがて、(ア)には、強制執行が入り、(イ)には、
  行政処分が入る。

   ちなみに、(ア)群にある「行政強制」とは、強制執行制度
  間接的強制制度 即時強制 全部を総称するものであることに
  注意!!

   また、(イ)群にある「行政立法」は、行政処分と同様、権力
    的行為であり、法行為でって同類である。
    しかし、行政立法は、「不特定多数のひとびとを対象とした
  一般的・抽象的なものであって、特定の私人を対象とした個別的・
  具体的なものものでは」ない(入門141頁)から、強制執行と
  結びつかないことに注意!!
  
   次に、即時強制については、以下の記述を参照されたい。

      直接強制に類似する実力行使として、「即時強制」がある。
  これは、法令や行政行為等によってひとまず私人に義務を課し、
  その自発的な履行を待つのでなく、いきなり行政主体の実力が
  行われるのを特徴とする。「義務の履行強制を目的とするもの
  でないことを特徴とする。」(入門183頁)

      したがって、(ウ)には、直接強制ではなく「即時強制」が入る。
   
   また、後述するように、「行政調査」と「即時強制」を分かつの
  は「強制」であるから、(エ)には「強制」が入る。

  
  -------------------------------------------------------------  

    以上によれば、4が正解である。

  -------------------------------------------------------------

 

 [問題2] 


 ●  要点
   
  行政法学で特に「行政調査」というばあいには、行政機関の行う調査
  のすべてをいうのではなく、そのなかでも以下のようなものを指すとさ
  れる。
  
  「行政機関が私人に対して質問や検査をしようとするばあいで、私人
   がこれに自発的に応じないばあいには、なんらかのかたちでの公権
   力の行使がおこなわれる可能性があるもの」

  これらの「行政調査」のうち、なんらかの調査の目的でおこなわれる
  行為であっても、直接に身体や財産に手をかけるようなケースは、「即
 時強制」の方に入る。

   (以上 入門185頁)

 
 ●  各肢の検討
  
 
 ○ アについて
 
   妥当である。

  「行政上の即時強制については(行政上の代執行とは異なり)一般法は
   存在せず、従ってまた、ここで説明すべき一般的仕組みも存在しない。
  
   行政機関が行政上の即時強制を行うについては、法律の授権が必要
 である。そして、行政機関としては、法律の授権が存在すれば、授権
  を行う法律の定めるところに従って即時強制を行えば足りる

 (読本 143頁)

 ○ イについて
 
  さきに述べた要点によれば、相手方の任意の協力を求めて行われる自動車
 検問は、「即時強制」に該当しないであろう。

  妥当でない。

 
  ○   ウについて

   妥当でない。

   実際上、即時強制に際して、司法機関の令状ないし許可状をとることが
 必要であることとされている例は個別法にある(出入国管理及び難民認定
 法31条・警察官職務執行法3条3項)。

  「ただ、こういうことを一般的に定めている法律はないので、そこで、
  こういうような規定がないばあいについても(憲法の規定からして≪※
  注1≫)裁判所がまったくかかわることなしのこなわれた即時強制・行
  政調査≪※注2≫は違法となるのではないか、という問題があるわけで
  す」(入門 187頁)

   ※ 注 1 憲法35条

  ※  注 2 [問題3] 肢ウ 参照

 

 ○ エについて 

  本肢のような継続的な性質を有する即時強制は、行政上の不服申立て
 の対象となる(行審法2条1項に明記)。取消訴訟も提起できるだろう
 (読本143頁)。

  妥当でない。

 ○ オについて

  義務の賦課なくいきなり強制が加えられるのが、即時強制の特徴である
 から、本肢は、即時強制に該当する。

  
  妥当である。

 ---------------------------------------------------------------------- 
   
     アとオが妥当であるので、2が正解である。

 -----------------------------------------------------------------------

  

 [問題3]


 ● 本問は、[問題2]とは異なった観点に立脚していることに注意せよ。

  [問題2]では、行政調査のうち強制行為については、「即時強制」に
  該当するとした。
  
    これに対して、本問では、「行政調査」全体について、強制行為
 (権力的)に該当するものとそうでない(非権力的)ものが存在する
   ことを認めたうえで、それぞれの規制を考察しようとするものである。
  
  むしろ、現在では、この手法が普通であろうと思われる。

 ● 各肢の検討

 
 ○ 肢アについて

  前記の観点に立てば、行政調査は、いずれの場合にも行われる。

  妥当でない。


 ○ 肢イについて

  これは、ズバリ、行手法3条1項14号の適用除外の問題である。

 「・・資料提出や出頭を命じる調査は、行政処分の形式で行われ
 るものであり、一種の不利益処分として行政手続法を適用するこ
 とも可能であるが、行政手続法は、『情報の収集を直接の目的し
 てされる処分・・』を適用除外している(行手法3条1項14号)。」
 (読本191頁)。

 妥当でない。


 ○ 肢ウについて

   ここでの論点は、以下のとおりである(読本190頁以下参照)


    行政手続においても、個別法において、憲法35条2項の令状
   主義が採用されている場合がある。

   「そこで問題になるのは、令状主義について法律に規定がない場
     合に、憲法35条2項の令状主義の適用があるかということで
     ある。」
    本来この規定は、刑事責任を追及する刑事上の手続に適用され
   るものだからである。

    最高裁判所大法廷は、1972(昭和47)年11月22日判決
 =川崎民商事件において、本肢のように述べて、「強制の性格の調
 査について憲法35条2項の令状主義の要請の及ぶ余地を認めた・・」

  妥当である。

  なお、当該判決は、よく引用される重要なものである。
   

  ○ 肢エについて。 

   これは、最高裁判所昭和55年9月22日決定からの出題である。

   当該判決によると、自動車の一斉検問は、警察法2条1項が「交通
 の取締」を警察の職務としていることを根拠にしているが、「任意」
 であって、強制力を伴わなければ、「一般的に許容されるべき」とし
 ている。

  この一斉検問は、犯罪にかかわる職務質問に付随する所持品検査に
 対して、犯罪とは関係なく無差別に行われる検問であるあるから、か
 りに任意であっても、この自動車検問自体が「法律の留保の原則」(注)
 に違反して違法ではないかという問題がある。

  注 「行政の行為のうち一定の範囲のものについては、行為の着手
     自体が行政の自由ではなく、その着手について法律の承認が必
     要であると考えられている。この一定の行為について法律の承
     認(つまり授権)が必要である、という原則を『法律の留保の
     原則』と呼ぶ。」

    これについては、前述したとおり、最高裁判所は、警察法の規定
  する「交通の取締」を根拠にしているが、学者はそれにはかなり無
  理があるとして「『法律の留保の原則』の見地からは、一斉検問を
  正面から授権する規定を法律(道路交通法になろう)の中に設ける
  ことがあるべき解決策といえる。」としている。

   (以上、読本58頁を参照した)

    以上の記述に従えば、本肢の見解は、最高裁判所の判決に反する
  ものといえる。

  妥当でない。


 ○ 肢オについて

  本問肢ウの川崎民商事件では、「所得税法の質問検査権については、
 それが『直接物理的な強制を認めるものでなく、検査を拒んだものに
 対する罰則による間接的強制をおこなうものであることにすぎないこ
 と』」(入門187頁)を理由に、令状主義による強制調査の適用外
 とした。
 
  したがって、肢オの罰則を伴う間接的強制を最高裁判所は、容認して
 いる。

  肢オは誤りである。


  換言すると、この場合、裁判所の令状がなくても違憲・違法とはいえ
 ないのは、直接物理的な強制ではなく、罰則による間接的強制をおこな
 うものだからである、というものである。

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   本問においては、ア・イ・エ・オが妥当でないので、4が正解である。
  

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   ★  参考文献

  行政法入門 藤田宙靖 著 ・ 行政法読本 芝池義一 著

    ・有斐閣発行


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 【発行者】司法書士 藤本 昌一

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