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             ★ オリジナル問題解答 《第51回 》★

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                     PRODUCED BY 藤本 昌一
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  【テーマ】 行政法

  【目次】   解説              
   
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 ■   オリジナル問題 解説
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  問題は、メルマガ・【行政書士試験独学合格を助ける講座】
 第148号に掲載してある。
 
 
  ☆ メルマガ第148回はこちら
           ↓
   http://archive.mag2.com/0000279296/index.htm
 
 
 ◆ 参考書籍 
  
   行政法入門 藤田 宙靖著・ 行政法読本 芝池 義一 /有斐閣

 
 ◆  関連サイト

 過去問の詳細な解説 第28回はこちら 
 http://examination-support.livedoor.biz/archives/662478.html
   
  当該サイトにおいて、本問の解答が示されている。以下では、一部
  の記述は当該サイトの解説と重複するが、各肢について検討を行い、
  その要点を述べた。


 ◆  各肢の検討


   ○ 肢アについて

    申請拒否処分は、申請者に不利益を及ぼすので、広い意味での不利
  益処分である。しかし、「申請に対する処分」と「不利益処分」は条
  文と構造を異にしているので、「申請に対する処分」である「申請拒
  否処分」に対し、「不利益処分」の規定が適用されることはない。

  ※ 注
  
   申請拒否処分については、行手法第2章の「申請に対する処分」が
 適用されるのであり、同法第3章の「不利益処分」の規定が適用され
 るのではない。

  2条4号ロの[不利益処分」除外規定は、注意的なものであろう。

    本肢は妥当でない。

  ※ 注

  申請に対する処分と不利益処分の違い。

  申請に対する処分とは、2条3号に規定があり、「国民の側からの
 申請があってはじめて行われる処分のことで、具体的には、認可・
 許可 や社会保障の給付決定を指している」(読本219頁))。
 
  不利益処分とは、行手法2条4号で定義がなされていて、「例えば、
 ホテル業などの営業の免許を撤回する処分、営業停止命令、工場の
 施設の改善命令などがこれに当たる」(読本225頁)。


 ○ 肢イについて

  理由の提示を必要とする行政処分の範囲

  行手法8条1項は、許認可等を拒否する処分、いわゆる拒否処分
 について、理由の提示を行政庁に義務づけている。

  同法14条1項は、不利益処分について理由の提示を義務づけて
 いる。

 
 ※ 注
 
  行政手続法の理由提示の義務は、許認可処分にまでは及んでいない。
 しかし、許認可処分であっても、理由の提示が要請される場合がある。
 「原子炉の設置の許可や公共料金の値上げの認可のように第三者利害
 関係人である住民の生活への影響が大きく、あるいは住民の関心が強い
 ものについては、理由提示の必要性は強い。・・・これは(理由提示
 の義務が許認可処分処分にまで及んでいないのは)、第三者利害関係人
 のことをあまり考慮していないという同法の限界の一つの表れである。
 (読本223頁))

  以上により、行政手続法の理由提示の義務は、許認可処分にまでは
 及んでいない。本肢は妥当でない。


 ○ 肢ウについて

    行政手続法に、理由の提示について、何も規定がないというのは、
  そのとおり。

   判例(最高裁昭和60・1・22判決民集39−1−1)は、根拠
 法条だけではなく、申請拒否処分すなわち、一般旅券発給拒否通知書
 に付記すべき理由としては、「当該規定の適用の基礎となった事実関
 係をも当然知りうるような場合を別として」処分原因事実をも提示す
 べきであるあるとしている(読本223頁)。

  妥当である。

 
  ○ 肢エについて

    肢イでも述べたとおり、 理由の提示を必要とする行政処分の範囲は、
  全体としては、広い意味での不利益処分であり、具体的には、申請拒
  否処分と不利益処分がこれに該当する。

 
   本肢は妥当である

 
  ○ 肢オについて

   行政手続法10条において、申請に対する処分について、公聴会の
 開催等の規定があるが、行政手続法は、許認可等を拒否する場合でも、
 相手方の意見を聴くことを予定していない(前掲読本 224頁)。

 
   妥当である。


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 妥当であるのは、ウとエとオであるから、本問の正解は、3である。


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 【発行者】司法書士 藤本 昌一
 
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